BIM(Building Information Modeling)とCAD(Computer-Aided Design)は、両方とも建築や設計分野で使用されますが、
それぞれ異なるアプローチや機能を持っています。
以下は、BIMとCADの主な違いです
要素 |
BIM |
CAD |
1. モデリングのアプローチ |
BIMは、建物や施設全体にわたる包括的な情報を一元管理する手法です。 3Dモデリング、構造、材料、設備、コストなどのデータを統合的に管理します。 |
CADは主に2次元(2D)または3次元(3D)の幾何学的なオブジェクトを描画・設計するためのツールです。 また、形状や寸法などの幾何学的な情報に焦点を当てています。 |
2. 情報の統合性 |
BIMは、グラフィカルな情報だけでなく、構造的で量的な情報も包括的に統合します。 これにより、異なるステークホルダーが同じプロジェクトデータにアクセスでき、コラボレーションが向上します。 |
CADは主にグラフィカルな情報を提供しますが、それ以外のデータ(例: コスト、材料など)は別個に管理されることがあります。 |
3. フェーズの連携 | BIMは、設計、建設、運用の各フェーズで利用され、プロジェクトのライフサイクル全体にわたるデータを提供します。 | CADは通常、設計フェーズに焦点を当て、建設や施設管理のフェーズには直接関与しません。 |
4. データの更新 | BIMは変更があると、関連する全てのデータが自動的に更新されます。これにより、変更が迅速かつ正確に反映されます。 | CADは変更があった場合、それを手動で同期させる必要があります。変更があった場合、他の図面やデータも手動で更新する必要があります。 |
まとめ
CADは主に図面の作成と幾何学的な設計に焦点を当てているのに対し、BIMは全体的な建物情報の一元管理とプロジェクトの協力的な進行に焦点を当てています。
BIMは、建築プロセス全体の効率性と品質向上に寄与します。
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